伊香保への家族旅行






 2001年6月、計画していた時は雨が心配されましたが、曇り空の東京を出発して、私達は群馬県伊香保温泉に向かいました。家族旅行はここ何年間か、年に1度出かけています。やっとみんなのスケジュールが調整できるようになってきた事と、私がパートナーとの生活に慣れて、単独・団体旅行が
できるようになった事や犬のいなかった我が家でパートナーとの生活に家族がなじんだ事で計画しやすくなりました。以前は宿探しが大変でしたが、落ち着けるように、和室の部屋で食事ができて、温泉つきと言う条件もかなうようになり、JTBでは、盲導犬・車椅子利用者宿泊可能な場合は、マークが入った本をおくようになりました。時代が私達が暮らしやすいように変わってきたようです。このような状況が続くように、私達自身がマナーに気配りする等配慮して行きたいです。以前は宿泊予約を私がしていましたが、最近は姉の担当で、「さすが渋谷のJTBね。某所とは違って、担当者の応対がしっかりしていた!」とほめていました。


 渋川で下車し、駅前の和風レストランは、なぜか鰯フェアーで、鰯のちらし寿司等食べて、ごきげんで伊香保行きのバスに乗り、バス停そばの宿に着き、荷物をおいて、石段街に出かけました。階段を百数十段登り、伊香保神社にお参りして、旅館街を散策しました。有名なおいしい水のありかが分からなかったのがちょっと残念でした。


 それから、竹久夢二記念館に向かいました。途中に通った伊香保町役場は、歩・車道の区別のない道路に面していて、交通量の多いのに小さな道にあっては、ここに来る人は大変だなと感じながら通りました。


 このような歩・車道の区別のない細いいなかの道は、左側通行のアイメイトにとっては、歩行者用の白線が右側にひいてあったりするので、とても歩きにくいのです。


 竹久夢二記念館で、係りの人が、ここは犬はだめだと言うので、この子は盲導犬で、以前ここにきたと伝えると、別の人と相談し、展示してある絵が影響するとか言っていましたが、あなたは絵が見えないんですよねと聞いてきました。姉が絵は家族が説明すると言うと、犬をおいて見学してはと言うようなニュアンスの事を言うので、私達が中に入って見ている間、この子に対しての責任をとりかねるので、この子と一緒に見に行って、責任を果たしたいのですがと言うと、上の物に聞いて来るとその場を離れて数分後、戻ってきて同業者にまず報告してから、こちらに、お待たせしてすみませんと謝ってきました。その間様子を見ていると、係りの人は年長者には、階段がありますが大丈夫ですかとか、来館者には脅しとしか取れない、事なかれ主義の対応をしていたので、入場料を取っているのに、この人達は自分の仕事が分かっているのかしらと感じていたので、家族の手前もあり、さっさと中に
入りました。姉が、数人にあんな風に言われると、びびってしまうよねと言うので、私は、帰る人が出るかもねと言いました。館内は安全でゆっくり見て回りました。ガラスケースに入った作品にはふれられませんでした。


 宿に帰って、温泉が空いていて、食事がおいしくて、従業員の対応がここちよく、きげんがすっかり直りました。


 次の日は、霧がおりていましたが、雨は降ってはいませんでした。路線バスで榛名富士に向かい、ロープウェイの乗り場に着くと、ヒグラシに似た蝉の声やウグイス・ホトトギス等が鳴いていました。新緑がとても美しいとの事でした。山頂に着いた頃に霧が動き、近くの景色が堪能できたそうです。先ほどの蝉は、エゾハル蝉と言うそうですが、地元ではマツ蝉と呼んでいるそうです。蛙と間違える人がいるそうです。この頃から薄日が差してきました。


 ロープウェイで下山し、榛名湖畔の、高峰美枝子の湖畔の宿の碑がある所まで行き、碑のメロディーを聴き、近くの喫茶店のような所で、ワカサギのテンプラセットを食べて、時間があったので、湖畔を通る観光馬車に乗りました。


 その御者さんがとても味のある方で、いろいろ話ができました。6歳の太郎君と言うその馬の話や、榛名湖畔の気候の事、馬の話等、とても楽しい時が過ぎました。北海道と同じ気候で、半袖を着るのは年に数日だそうです。先月はじめにテレビでやっていた、ポニーの盲道馬の話を知っていて、驚きました。太郎君に優しく接する様子がとても暖かかったです。犬連れのお客様が多いので家でも犬を飼っていて、馬を慣れさせているそうです。


 太郎君が止まったので、思わずここは信号かなにかですかと聞くと、トイレの場所を探していただけとの事で、大笑いでした。おきにいりのトイレの場所が何カ所かあるそうです。そして、程なく止まって、尻尾をあげると、御者さんは棒の先にバケツのような物がついた物を構えて、空中で無事キャッチしました!うちのと同じようなしぐさだと、へんな受け方をしていました!なんだか親しみが増しました。


 突然、冷たい風とともに、蝉や鳥達の声が消えて、寒さが増しました。それとともに、空模様が変わり、馬車を降りて、記念撮影をして、ソフトクリームを食べて、路線バスの乗り場に着いた頃には雨が降り始め、伊香保からタクシーで渋川に急ぎ、さほど濡れずに帰途につきました。帰宅すると東京も雨が降っていました。


 蚤駆除の薬を付けては行きましたが、パートナーは山ダニをおみあげにつけてきていました。








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